ふくおかよかとこ移住相談センター

人と人を繋ぐ「いとよき田、糸田町の自然豊かな暮らし」

市町村情報 福岡

2022.09.20

糸田町は福岡県で2番目に小さな町。
地図で見る通り内陸に立地しているものの、平成筑豊鉄道や西鉄高速バスも通っており、福岡市や北九州市へのアクセスも悪くありません。


福岡市から43Km(車で約1時間)
北九州から36Km(車で約50分)

「糸田町」の人口は、現在8595人(世帯数4554)※令和4年8月末時点
保育園は町立が2つ・私立が1つあって、待機児童はゼロです。
また、小中学校が各1校あり、高校からは近隣する飯塚市・田川市へ通学するケースが多いそう。因みに通学費の補助として町に転入して1年以内で、定期代の半額上限1万円を卒業まで町が負担してくれるそうです。
町役場に行き糸田町について町のことを伺ったあと、町民の皆さんにも話を聞いてみました。
ある方は「子供たちは町の宝だから、町全体で育てているようなものよ。危ないことをしたらみんなで注意するもの」と笑顔で応えてくださいました。

さて「糸田町」という町名ですが、
田川市との境に近い水田地帯に医師の鳥居と石垣をめぐらせた小さな池「泌泉(たぎり)」(冒頭にご紹介した写真)に由来すると言われています。
この「泌泉」がある糸田壮金丸権宮は、天智天皇が668年秋右大臣金連公によって造営され、
公が天皇に従い筑紫要害を巡視した際、糸田の郷に至り、雨が降らず、
苦慮している農民を見て、鉾を持って探知したところ神水を得、
灌漑に大いに役に立ったと言われています。
それから1300年以上にわたって枯れることなく田畑が豊富になったことから
「いとよき田」が「糸田」の名称起源と言われており、
この泌泉は平成10年6月30日に町指定史跡に認定されています。

次に地域おこし協力隊の方々に、多目的広場「いとよーきた」でインタビューしました。
向かって右側が「地域おこし協力隊」のオフィスとなっている棟です。
糸田町では、現在3人の「地域おこし隊」のメンバーがこの町のPRをしています。
1人目の吉田さんは「動く町長室」を発案。
6人乗りの電気自動車で、町長と町民を乗せてゆっくりと町内を巡りながら語り合うイベントです。
2人目の杉尾さんは、米国出身で、主にデザインの力で糸田町の魅力を伝える仕事をしているほか、語学を活かして小中学校での英語の授業の補助も行っています。
「この町の人たちは、異国から来た私にも本当に優しい」と答えてくれました。
そして、今年の8月から新たに参加したのが松木さん。
ローカル・パティシェとして町の特産品を活用してレシピを開発するそうです。
3人とも生き生きと笑顔でこの町の良い所を話してくださいました。
写真向かって左の棟には「ふれあい市」が入居していて、ここでは、月曜から金曜日はお弁当やお総菜などが日曜日は、朝市といって地元で採れた野菜の販売も行っています。

多目的広場「いとよーきた」から車で10分ほどの所には「道の駅いとだ」があります。物産直売所やフードコートがあり、私が伺った平日も多くの方が訪れていました。
「糸田はね、コンビニがないのよ。不便そうに聞こえる?とんでもない、ここに来たら何でも揃うのよ。お魚だってあるし、糸田で作っているお米は最高よ!」と地元の買い物客の方は
仰ってました。
道の駅に併設された「糸田ふれあい市加工部」では、地元の農作物を加工、販売しており、
旬の果物をふんだんに使ったジャムやおかつ味噌(町内産米「元気つくし」と町内産「ふくゆたか」、赤穂の甘塩と手作りの麴のみを使用)がとても好評だそう。
他にも、ふるさと納税の返礼品にもなっている「しんかいの和牛極上小腸」も販売していました。
ちなみに私は「トマトのジャム」を購入、とてもおいしく家族にも大好評でした!

福岡で2番目に小さな町の名所といわれる、「ケーキハウス ボヌール」へお邪魔しました。創業は昭和3年!今年で94周年の老舗で、シュークリームや黒ダイヤ羊羹などがあり、
有名な芸能人もたくさん訪れている様子。お店の方に町のことを聞いてみると
「私も熊本から来たのよ!こんないい町ない。とにかく人が良い」と仰っていました。
その後、オリジナルの焼き物で世界的に注目を集める「無双窯元」の長末さんからもお話を伺いました。
「この町は人が良いよ。私はこんなに豊かな環境で色んな器や多くの作品を作っている。
だからいいものが生まれるんだよね」
ご自宅の後ろには毎日散歩をしている小高い山があり、目の前には小さな池があり、
空気がとても澄んでいました。
「野菜はさ、買ったことがない。みんなが持ってきてくれるんだよ。それを自分で料理して
自分の作った器に入れ、酒を飲むのが最高なんだ」そう笑顔で答えてくださいました。

~無双窯元は長末さんオリジナルの創作窯元~       

また、新たな町のスポットとして「糸田アリーナ」がオープン予定です。ここには体育館や文化会館、児童館、図書館などが入る予定だそうです。
糸田町は、野球や剣道、柔道、ミニバスケットやバトミントン、空手などスポーツが盛んで、過去には福岡県田川地区で行われた「ジュニアバスケ女子」が優勝、「ジュニアバスケ男子」が準優勝の結果を残したこともあるそうです。
また町民の皆さんの憩いの場所が増えますね。

【糸田の四季とイベント】
「金山サクラ・アジサイ園」では3月下旬から4月の上旬まで700本の桜が咲き、3月下旬から4月上旬には約7000株のアジサイが見ごろを迎えます。
毎年5月に開催されるお祭り「糸田祇園山笠」は、高さ約9メートル、重さ約2トンの山笠を男衆30人から40人で担いで町内を練り歩きます。クライマックスには10基以上が集結し、絢爛豪華な光景を見せてくれるそうです。

今回「糸田町」へ伺って、お話を聞いた町の皆さんが口をそろえるのが、
「住んでいる人が良い。そして温かい」
町民の方々が初めて会う人にも笑顔で応えてくれて、パワーがいっぱいで、ほっこりした、心温まる町でした。
糸田町の名前の由来は「いとよき田」ですが、町民の繋がりの「糸」を感じる「糸田町」と思いました。

自然豊かな糸田町の風景をご覧ください。

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