ふくおかよかとこ移住相談センター

うきは市に来んね! フルーツ&スイーツ王国うきは

市町村情報 福岡

2022.01.19

★うきは市の概要
 
 2021年最後の市町村訪問は福岡県南東部、大分県との県境にある「うきは市」。
 
 うきは市は2005年(平成17年)、旧浮羽郡の吉井町と浮羽町が合併して誕生し、人口約2万9千人、市の北部には雄大に流れる筑後川、南部には屏風を拡げたように東西に連なる耳納連山、その麓には果樹園が広がり、1年を通じて様々なフルーツが楽しめる、豊かな自然環境に恵まれたまちです。

 江戸時代、豊後街道の宿場町として栄え、農産物で財を成した豪商たちによって造られた白壁の街並みが軒を連ね、情緒あふれる往時の風情が大切に保存されながらも、近年続々とオープンしているカフェやショップで新たな賑わいを見せています。

 
★うきは市訪問

 さて今回のテーマは近年、若者を中心に多くの起業家が誕生し、地域おこしの活性化に繋がっているうきは市の魅力発見です。
 
 まずお訪ねして魅力を語っていただいたのは、うきは市ブランド推進課地域振興係の佐々木係長(右)と呉羽さんのお二人。

 呉羽さん自身が1年前、市の職員に転身して同じ福岡県太宰府市から移住してきたばかりだそう。 
 うきは市の魅力を一言でいうと、「田舎過ぎず、人と人との温かい触れ合いが残る、住みやすいまち」とのこと。

 福岡市から車で1時間弱という便利な場所にあって、のどかな雰囲気を漂わせるうきは市は、その利便性と田舎でのオーガニックな暮らしを求めて、近年は福岡県に限らず全国の都市圏から、移住者やUターンの若者が増えているそうです。

 またあまり知られていませんが、うきは市には、棚田百選「つづら棚田」、名水百選「清水湧水」、水源の森百選「調音の滝公園」、疎水百選「大石用水」など、全国百選が4つもあります。これらの自然の恵みは、そこに暮らす人々の癒しの場なんですね~。

 さらに、うきは市では日々の暮らしや産業に必要な水の多くを、耳納連山や筑後川を水源とする良質で豊富な地下水によりまかなっているため、一般家庭(事業用を含む)の上水道料金がゼロですよ⁉ ゼロ!何とも魅力的なまちです。

★ひとくちメモ<今に伝わる五庄屋物語>

 江戸時代初期、この地は、目前に大河・筑後川があるにもかかわらず水利が悪く、干ばつが多発して土地を棄て逃散する農民が後を絶ちませんでした。

 このため、5人の庄屋が立ち上がり、筑後川から水を引くことを藩に直訴しました。

 そして数々の苦難の末に、村人ら延べ4万人を動員して導水に成功、その後改修を重ねて現在の大石・長野水道として今に至り、一部は往時の形のまま今も使われています。

★森林セラピー

 平成20年、うきは市の森林が持つリラックス効果が検証されて、九州で4か所しかない「森林セラピー基地」の認定を受けました。

 翌年には森林セラピーのガイドを行う「うきは市・癒しの旅先案内人協会」が発足し、プログラムの充実とともに、参加者に癒しと非日常を与える事業として、子供から大人まで、毎年多くの人が参加していますよ。

★地域おこし協力隊員紹介

 さて次に登場するのは、うきは市地域おこし協力隊の杠(ゆずりは)さん。

 首都圏の大学で建築設計を学んだ後、設計事務所に勤めていましたが、子どもが産まれるのを機に出身地である福岡県に戻り、JOINに参加したことで地域おこし協力隊に興味を持って、3年前からうきは市の移住促進プランナーとして活躍中です。

 現在11名いる協力隊員のお一人ですが、戦後植林されたスギやヒノキなど、地域の木を活用するために始めた「UKIHAデザインコンペ」では、コースターと箸置きを兼ねた『OMORI』が、栄えあるウッドデザイン賞「特賞」に選ばれました。

 また杠さんは、入職当時から近い将来の起業が視野にあり、いよいよ2022年1月から家具・木製玩具のデザイン設計や販売と、本業である建築設計の2本立てで独立・開業予定だそうです。

★ちょっと昼休み<イートン豚>

 さて、お待ちかねの昼食はうきはのブランド豚「耳納いーっとん」で人気の高い、地元庄山牧場直営のレストラン「庄山」でとんかつ定食をご馳走になりました。開店直後の早めの時刻に行ったのに、もう既に会社員や家族連れで盛況!

 ジューシーでボリューム満点の一品、何よりうきは美人の栗木さん(左)と植木さんの笑顔スパイスが効いています。

★道の駅うきは

 そしてうきは市の魅力を語るうえで忘れてはならないのが「道の駅うきは」。

 旅行情報誌「九州じゃらん」の読者が選ぶ九州・山口エリアの道の駅ランキングで、何と6年連続の1位!

 一年を通して楽しめるフルーツ王国ならではの季節の果物や、毎朝地元で採れた新鮮で豊富な野菜、手作りのお惣菜等の品揃えが、多くのリピーターを惹きつけて止みません。

 また一角にある観光交流施設「ウキハコ」では、観光コンシェルジュがうきは市で過ごす1日をコーディネート、気軽に街を楽しめる電動アシスト付き自転車の貸し出しも行っています。

 そして新聞でも報道されましたが、米ホテル大手のマリオット・インターナショナルが、2023年度この道の駅うきはに隣接してホテルをオープンさせます。

 レストランを設けない宿泊特化型として、旅行者が地域の店を訪れて楽しめるよう配慮された、まさにESG投資ですよね。




★スイーツも魅力!

 人口当たりスイーツ店の数が日本一?と言われるフルーツ&スイーツ王国うきは。

 美味しいフルーツをはじめ理想の食材がすぐ手に入るうきは市では、その素材を昇華させるべくパティシエが腕を振るうスイーツ店があっちにもこっちにも…

 その数ある名店の中で、ご主人の故郷であるうきは市に開業した手島さんの「ブラウンシュガー」を訪ねてみました。

 地元ならではの美味しいフルーツをふんだんに使ったショートケーキやロールケーキが大人気で、今では広告を出さなくても口コミで多くのお客様が買っていきます。



★うきは市を目指す若者が多いわけ

 移住・定住を考えるうえで、住みやすさの要件の一つに「仕事」があることは言うまでもありません。うきは市からの通勤圏としては地元うきは市のほか、久留米市、朝倉市等があり、福岡市への通勤者も在住します。

 うきは市役所庁舎の一角には「無料職業紹介所」を設けており、その人それぞれに合った働き先を見つけるお手伝いもしています。

 取扱求人は市内事業所等を中心に、うきは市独自の情報収集により細やかな情報を提供していますよ。

 そして何より、うきは市の食や住環境を活かしつつも、若者の新しい発想や価値観による展開を支援すべく、数年前からうきはブランド創造の事業化を企画するとともに、商工会等と連携しながら起業・創業に向けた取り組みの助成、また創業の志を共に持つ仲間との交流やネットワーク作りの支援を行っています。

★まとめ

 豊かな自然のもと食やプロダクトの生産者(作り手)と消費者がお互いのことを確認できる距離感が存在する「うきは」。

 市職員の呉羽さんもおっしゃっています。
『今、うきは市の創業相談窓口には多くの方々が訪れています。サポート役として最も大事にしていることは、どれだけ近い距離で相談を受けることができるかという点です。
 時には創業予定者が望むテナントがないか町を歩き、地元の有志に相談し、またある時には協力していただける地元農家を探したり、よりローカルな部分でのサポートが私たちの武器です』

 いっぺんうきは市に来てみらんね!

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