赤村 ~日本の原風景にふれる村~
市町村情報 福岡
2019.09.17
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緑の中をトコトコ走る姿が、なんともかわいらしい平成筑豊鉄道。
これは筑豊地域の東部にある赤村を訪れた時のワンショットです
色使いは今どきですが、まさに日本の原風景
なつかしさにキュンとなります
赤村は、縄文時代の早い時期から石器をつくり
イノシシやシカなどの捕獲を行っていたことが、遺跡の発掘調査からわかっています
そんな古くからの歴史をもつこの地ですが
今も、いにしえからの風景を残しています
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緑の中を走るのんびり列車の旅
源じいの森からの景色です
この先には、九州最古の鉄道トンネルがあります
源じいの森は、山や川に囲まれたキャンプ場、バンガローやロッジ、温泉、レストラン、研修施設などを備えた場所
英彦山からの清流の恵みを受け、例年5月下旬から6月にかけては幻想的なホタルの舞いが楽しめます
夜空の星の美しさも、また格別なのだとか
水がキレイなので、もちろん米や野菜もおいしい
県内で唯一、「有機農業推進モデルタウン」となっており、
地域が一体となって有機農業の取り組み拡大に力を入れているそうです
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赤村は今年、村制施行130周年を迎えます
古くからの良さを残しながら村の人々のために堅実な政策を行ってきた赤村
130周年を迎える今年は、大がかりな取組みが数多く予定されていると聞き、
村役場でお話をうかがうことにしました
対応してくれたのは、赤村役場政策推進室企画係長の松本優一郎さんと、
地域おこし協力隊の長瀬加菜さん
おふたりの赤村愛がとっても強くて、
赤村の良さが次から次へと出てくる出てくる~
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まず、130周年記念イベントとしては、
仁支川峰子さん(西川峰子から改名)の記念コンサート
デビュー曲『あなたにあげる』が大ヒットした彼女は、この村出身でふるさと応援大使です
参加費無料♡
もちろんこれだけではなく
・光ファイバー網の開通(2020年2月予定)
なんと、県内60市町村の60番目!
これにより、移住者のテレワークなどにも対応できるようになりそう
・移住定住者向けの新規分譲地を7区画取得
・すべての村営住宅を順次建て替え など
さらに住みやすさがアップしそうですね
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住民のための取組みもキメ細かで、子育てサポートが手厚いのもうれしい
学校給食は「地元で採れたものを地元で食べる」食育を推進
小学生から中学生までがランチルームに集まって、みんなで食べることにより、
中1ギャップの解消にも役立っているとか
このほか子育てファミリーにうれしい点は
・母子手帳の電子化により、予防接種や健康診断の情報を保護者のスマートフォンに送信
・ネイティブスピーカーによる英会話タイム
・学校や役場で課外授業が行われ、教職員のOBたちが勉強を見てくれる
などなど
行政のサポートに加え、村の大人たちみんなで子供を見守り
子どもたちが野山を思いっきり走り回れ、のびのびと暮らせる環境
これが何よりの赤村の魅力かもしれないですね
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地域おこし協力隊として赤村に赴任して3年目
長瀬さんのお気に入りスポットに案内して頂きました
赤村には落差10メートル以上の滝が2つありますが、
こちらはより上流にある「大音(おおと)の滝」
マイナスイオンに包まれて、ただただ水の奏でるリズムに身をゆだねる
なんともぜいたくな時間の過ごし方ですね
長瀬さんは、もともと愛知県の出身で
赤村に来る前は、鹿児島の硫黄島で西アフリカの打楽器ジャンベを学んでいたそうです
赤村では無農薬の米で作った「米粉」をプロデュース
赤村の知名度をあげるべく、村外のイベントにも積極的に参加
他の地域の地域おこし協力隊の方々とコラボして米粉を使ったガレットの販売、お料理教室の開催など、
日々、奔走されています
アフリカのリズムに共鳴し、踊るように日々精力的に動いている長瀬さんにとって、
この地での「静」の時間も、大きな原動力になっているようです
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こちらがその、赤村のおいしいお米から作られた米粉です
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米粉の魅力を広めるべく、
添田町の地域おこし協力隊員で料理研究家でもある佐々木晋さんとコラボでレシピ作りをされたのが、これらのお料理。
イベントでの販売も大好評のようです
私も佐々木さんのレシピでチヂミを作ってみました
「お好みの具材で」とレシピにあったので、ニラのほかにイカのげそを細かく刻んだものを入れてみました
イカのプリプリ感と生地のモチモチ感♡
これはクセになりそうです
ほんのり甘みもある優しい味で、少し焦がし気味に焼くとカリっとした食感も楽しめます
最近我が家は小麦粉を買っていなかったので、この米粉で久々にトンカツやてんぷらも作ってみました。
料理のレパートリーが増えて、家族も大喜びです(笑)
米粉の人気を受けて、長瀬さんはあらたな赤村ブランドも考案中!
次はどんなものが出てくるのか楽しみです
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こちらは平成筑豊鉄道の油須原(ゆすばる)駅
明治28年の開設で、九州の鉄道で最古の駅舎と言われている
平成19年にはフジテレビの月9ドラマ『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』で、主人公のボクが東京へと旅立ったシーンで使われた場所です
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ホームはこんな感じ
ちなみに冒頭の写真も油須原駅から撮ったものです
ホームのベンチで列車を待っている時間も、なんだかとても幸せで癒されます
赤村にはスーパーは1軒。車で10~15分で隣町のスーパーはありますが、『赤村特産物センター』に行けば、「安い」「うまい」「安心・安全」な野菜やお肉、調味料など、村で作られた食材がズラリそろいます。手作りのおそうざいなども豊富なので、豊かな食が楽しめそうです
さてさてみなさん、そろそろ赤村に住んでみたいなぁなんて気になってきたのでは?(笑)
気になった方はぜひ赤村役場へ
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役場内に「くらしごとセンター」があります
「ここで、赤村での暮らしと仕事の相談をどうぞ」
っとにこやかに迎えてくれるのは、政策推進室長の川上哲也さん
日曜日のお昼に放送されている『タビ好キ』で前川清さんが訪れたのをきっかけに、
移住の問い合わせは増えているそう
賃貸用住宅の数は少ないが、売家は600~1000万円ぐらいであるようですよ
3月から11月の第2日曜日には、「幻の鉄道」と呼ばれている観光トロッコ列車の運行もあり、月に1回の運行ながらトロッコ乗車はすでに4万人を突破しているそうです!
このほか『DO YOU 農?』というイベントも田植えの頃と収穫の頃の年2回行われ、田植えや稲の収穫などの農業体験、アユのつかみ取りや芋ほり、村のお肉や食材を使ったバーベキューといった盛りだくさんな内容です
次回の来福スケジュールに、赤村も訪問予定に加えてみてはいかがでしょうか?