移住者インタビュー

LIFE STYLE 直方市

皆さんが親切にしてくださって、いろんなことを教えていただきながら、自分が知らない土地に来ても元気でいられるのはありがたいと思います。

移住者DATA

ターン

Profile
斎藤 えり子さん(56歳)
Data
夫の転勤を機に福島県喜多方市から福岡県直方市へ移住。ファミリーサポート会員として子育て支援に携わっている。
Work
主婦

自然もいっぱいだし、都会も近いし、魅力的。

Q. 福岡に移住することになったきっかけ、印象、不安だったことは?

主人の転勤でこちらに来ました。福島県の喜多方(きたかた)市に住んでいたのですが、今住んでいる所は、なんとなく雰囲気が似ていて、落ち着きます。ちょっと行けば、福岡市や北九州市など大きな市街地もあるし、ちょっと離れれば、海とか山とかきれいな所もすごくあって、とてもいい所だなぁと感じました。どこに行くにも行きやすいし、自然もいっぱいだし、都会も近いし、魅力的ですごく楽しいです。

生まれも嫁いだ所も東北だったので、こちら(九州)に知り合いが誰もいないというのが一番不安なことでした。最初は直方市の「直方(のおがた)」っていう字も読めないくらい知識がなかったので、九州ってものすごく遠いっていう感じがして、まるで外国にでも行くような感覚で来ましたが、住んでみたら本当にいい所で良かったと思っています。

Q. 福岡で生活を始めて変わったことは?

こちらに来て初めて集合住宅での生活を経験しました。これまでは一戸建ての、一軒一軒が離れた立地だったので、それほど周りを気にせず生活していました。今は2階に住んでいるんですが、下に住んでいる人に対してのマナーとか分からなかったので、最初は気を遣っていました。

それから何が一番大きいかというと、私が住んでいたのは、福島県でも会津地方という雪が深い地域でしたので、冬になると毎日雪かきをしなければなりません。こちらに来て『大雪注意報』が出た時、「わぁ、明日大雪注意報だって、どれだけ降るんだろう」と思っていたら、5センチくらい降ってすぐ溶けた(笑)っていうのが、びっくりしましたね。冬に雪が無いのがこんなに楽なのか、と思うくらい。福島の人には、こんな楽をしていてごめんなさいっていう感じです(笑)。

Q. 移住して良かったと感じることはどういうことでしょうか?

こちらに来てまず思ったのは、生まれ育った東北とは全然色が違うということ。それは、風景や自然など目に見える色もそうだし、イメージとして心で感じる色もそうですね。最初、主人から転勤の話を聞いたときは、正直「なんで九州に行かないといけないの?」と思いましたが、風景や気候、食や文化も大きく違う九州に来てみると、学ぶべきことがたくさんありました。

また、こちらに来たことで、改めて故郷東北の良さを再発見することもあり、私の人生の中で思いもかけない宝物のような時間を頂いたような気がします。

そして何より、皆さんが親切にしてくださって、いろんなことを教えていただきながら、自分が知らない土地に来ても元気でいられるのは本当にありがたいと思います。

人の役に立ててありがたいなと思います。

ファミリー・サポート・センターのおがた(直方市地域子育て支援センター)

Q. ファミリーサポート活動を始めたきっかけを教えてください。

喜多方ではファミリーサポートに所属していて、子育て支援をやっていたので、そういう活動があればと思っていたところに、たまたま直方市の職員さんと知り合い、ファミリ―サポートのことを教えていただきました。やらせていただこうと思い、「ファミリー・サポート・センターのおがた」を訪ねたら、本当に皆さんいい方ですぐにいろんなことを教えていただきました。以前から子どもを預かったり、送迎したりとかやっていたので、こちらでもそういう形でやらせていただいています。

Q. ファミリーサポートに携わって感じていることは?

「ファミリー・サポート・センターのおがた」の事務所がある「直方市地域子育て支援センター」には、多くの若いお母さん方が小さいお子さん達を連れて遊びに来られるのですが、こういう場所があって良かったな、自分もそれに関われて良かったなと思っています。若い方達もいろんな所から引っ越して来られているので、やっぱり近くにお友達がいないから、こういう場所に来たら、「お友達が出来た」っていう面ですごく喜んでいらっしゃいます。お子さんが保育園にでも入れば違ってくるのですが、若いお母さんは24時間子どもと一緒なので、いろんなストレスなどを抱えています。ちょっとした時間でもお手伝いができ、喜んでいただけるので、自分も嬉しいと感じています。少しでも人のお役に立てると思うとありがたいなと思います。

若い人たちが向こうから声をかけてくれて、それがすごく嬉しい。

のおがたチューリップフェア

Q. 直方市の印象は?

直方市では、春に「チューリップフェア」というイベントが開催されていて、その会場となる河川敷がとてもきれいに整備されています。ちょうど今年まで、息子が名古屋に住んでいたので、遊びに行く時に新幹線で川をいくつか越えましたが、直方の河川敷が一番きれいだと思いました。

河川敷の整備は広いので大変だと思うんですけど、直方では国と市が協力しながら徹底してきれいにしてくれています。喜多方では、年に数回、市民総出で川の掃除や河川敷の草刈りを行いますが、行政の関わりが大きいという点で直方はすごいな、うらやましいなと思いました。直方市がそういうところにお金をかけられるのは、喜多方市に比べて直方の方が人口密度が高いからかもしれませんね。私が住んでいた「喜多方」と「直方」は、人口はだいたい同じぐらいなんですが、面積が随分と違うので。

Q. 喜多方市と直方市の違いは?

会津は盆地なので、夏は暑く、冬は気温がマイナス15度くらいになるときも珍しくなく、積雪も多いので冬は本当に大変です。こちらでも近くに田や畑があるんですが、福岡はとっても気候が良く、温暖なので、農作物、お米でも野菜でもすごく成長が早く、なんだか野菜工場みたいにチャッチャカ、チャッチャカ大きくなります。私はお花が大好きなんですけど、喜多方では冬を越せないような花が、いっぱい咲いているので、それがすごくうらやましい。そういう点ではびっくりすることばかりです。

福智山ろく花公園(野山と花)
福智山ろく花公園(沿道の花壇)

Q. 他に良さを感じたのは、どんなところですか?

最初に感じたのは、若い女の人がとてもきれいで、美人が多いなということです。それと、うちのアパートにも若いご夫婦が住んでいますが、パパさんたちもママさんたちも、皆さんすごく礼儀正しいです。地方の喜多方ですら、隣にどんな人が住んでいるのか分からないような現実がある中で、直方の私のアパートでは若い人たちが向こうから声をかけてくれます。元気に「おはようございまーす!」とか言って。それがすごく嬉しくなってしまいます。挨拶ひとつにしても、やっぱりそれは、きちんとした教育を受けているからだろうなって感じますね。

どこに行くにも福岡が拠点、もっと旅行を楽しみたい。

Q. 福岡では、どんなことをして楽しんでいますか?

あちこち知らない所だらけなので、近くの温泉や道の駅めぐりなど、主人と二人でよく出かけます。どこに行くにも福岡が拠点なので、去年は鹿児島の桜島、知覧へ、今年の5月連休には別府の方から、阿蘇、熊本の方にも行って来ました。福岡に来たおかげでいろんな景色を見させてもらえたなと思います。沖縄や韓国など、もっと旅行を楽しみたいですね。また、博多の屋台とか、会津にはないいろんな文化が新鮮で、楽しいですね。福島では喜多方ラーメンが有名なんですが、こちらは豚骨ラーメンが有名ですね。最初はちょっと抵抗があったんですが、食べてみると、「うわ!おいしい!」って思いました。喜多方の友人に、こちらの良さを一生懸命伝えて、「福岡に遊びにおいで」と言っています。福岡と喜多方は、思ったより近いんです。福岡からなら新潟か仙台経由の飛行機で、それこそ4~5時間くらいなので、遠いなんて全然感じません。

もっともっと若い人が住んで挑戦してもらったらいいかなと思います。

Q. 福岡に移住を考えられている方にメッセージをお願いします。

東北と違う、言葉、自然環境ですが、福岡に来て、「素敵な街に来れて、すごく良かったな」と思っています。先日、県のホームページで知ったんですが、福岡県では、これから農業をやってみたいという人に対して、補助などがすごくしっかりしているようです。福島の方もそうですが、この辺の農家さんも年配の方が多いので、もっともっと若い人に住んでもらって、「農業にも挑戦してもらいたいなぁ」と思います。これからの農業への対策をしっかりやっているので、福岡の良さを感じて、どんどん若い人が来てくれたらいいなと思います。

福岡県は災害も少なく、気候も温暖で(冬も東北に比べて暖かい)、遊びに行くにはどこに行くにも便利だし、都会もあり、田舎もあり、海もあり、山もあり、とにかく、とっても魅力のある所です。もし、移住を考えている方がいらっしゃったら、「是非、福岡へ」とお勧めします。

※当インタビューは、2014年11月25日に行われたものです。

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