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【担当者インタビュー】福岡県と企業が連携するワーケーションを実施して

福岡県と企業が連携するワーケーションを実施して

2024.02.15

福岡県が「ワーケーションパートナーシップ協定」を締結した富士通株式会社(以下、富士通)のワーケーションツアーの様子を紹介した前回の記事に続き、今回は各担当者や参加者に聞いた実施の経緯や感想、今後の展望などを紹介します。
 

自治体、企業、社員、それぞれがメリットを感じられるワーケーションが理想(富士通 ワーケーション担当者)

富士通株式会社 総務本部ワークスタイル戦略室 八尾和音さん


―富士通のワーケーションへの取り組みについて教えてください

当社では、2020年から『Work Life Shift』という新しい働き方を推進しています。働くことを楽しくスムーズにすることで暮らしはもっと彩り豊かになっていくという考えのもと、テレワークの推奨や単身赴任の解消、男性育児率100%宣言などさまざまな働き方改革に取り組んできました。ワーケーションもそのひとつです。社員には、場所にとらわれずLifeを充実させながら働くということを積極的に体験してもらいたいと思っています。


―これまでのどのようなワーケーションを行ってきましたか

福岡県をはじめ、当社の『Work Life Shift』に共感していただいた13自治体と連携し、これまで20回以上のワーケーションツアーを実施しました。個人のほか親子やチーム単位で参加を募るなど、さまざまな形態でツアーを行っています。どのツアーでも業務のほかに地域の特色を感じられるアクティビティを取り入れるほか、地域の方々との交流を深める活動を取り入れています。


―ワーケーションを行う目的を教えてください

ウェルビーイング、キャリア形成、地域課題解決、チームビルディングという4つの目的を掲げてワーケーションを推進しています。リフレッシュしながら普段とは異なる場所で業務を行うことによって、社員一人ひとりがWorkについて考えるきっかけや、そこで出会った人々の交流を通して個人や会社として地域課題を解決するアイデアが生まれることを期待しています。これまでに行ったモニターツアーの参加者からは、人々と触れ合うことで地域のファンになった、旅行に行った時とは違う体験ができた、社員同士の交流が深まったなどの声が挙がっています。

―今回のワーケーションについて教えてください

福岡県で初となるワーケーションツアーはチーム単位での募集を行いました。ツアーには毎回多くの関心が寄せられますが、今回は個人以上にスケジュール調整が必要なチーム単位での募集にも関わらず反応がよく、14チームからの応募がありました。さまざまな面から検討した結果、ヘルスケア事業本部のチームが選ばれ、5名が参加しています。福岡県は都市部と自然が近く、交通アクセスにも優れているのでワーケーションに適した場所であることを準備段階から感じましたし、実際に訪れてみると地域の人々がとてもフランクに接してくださるのが心地よく、溶け込みやすい場所だと感じました。

―今後の展望について教えてください


実際に地域を訪れたことで見えてきたことを共有し、課題解決へのアイデアを提案するなど、これまで以上に自治体、当社、そして社員それぞれがメリットを感じられるように進めていきたいです。また、今後はモニターツアーという形態で推進してきたワーケーションを、社員個人が自発的に行えるように会社としてサポートしていきたいと考えています。
 

地域の人々と交流して生まれたアイデアを業務に活かしたい(富士通 ワーケーション参加者)

富士通Japan株式会社 ヘルスケア事業本部 青柳望さん

―今回のワーケーションに参加したきっかけを教えてください


私たちのチームはリハビリや看護のソリューションに関する業務を行っています。福岡県では地域医療にまつわるソリューションの需要も高く、福岡市の支社に出張することも多いのですが、実際に必要としている現場を訪れる機会はこれまでにありませんでした。今回のワーケーションの実施場所となるうきは市や朝倉市など中心部から少し離れた場所に行くことで、地域の人たちの声を聴くことができるのではないかと思い、チームで参加することにしました。

―今回の経験によって生まれたアイデアはありますか


業務後に行われた地域交流会ではさまざまな職種の方との出会いがありました。なかでも生き生きと活動するお年寄りの話題を全国に届ける『ばあちゃん新聞』を発刊するうきはの宝株式会社の方のお話は印象深かったです。元気なお年寄りの方の話を聞き、健康寿命を延ばすために当社のソリューションを活かした地域連携ができればと思い、これからチーム内で検討していきたいです。

―地域の印象はいかがですか


うきは市、朝倉市どちらも初めて訪れた場所だったのですが、アクティビティや交流会を通して地域の特性や文化、そして地域の人々に触れることができて親近感がわきました。今回のワーケーションを機に福岡県の他の市町村にも興味が湧き、さまざまな場所を訪れてみたいと思いました。
 

これまでの実績をもとに、次のステージへ(うきは市 担当者)

うきは市 都市計画準備課 計画・調整係 係長 熊懐真孝さん


―うきは市のワーケーションの取り組みについて教えてください


ここ数年の間にうきは市には文化財や古民家を改修した宿泊施設やコワーキングスペースなどの施設が増えています。それらの活用を示すために、2019年からワーケーション誘致の取り組みを始めました。個人で利用していただくことはもちろんですが、今回の富士通さんのように企業単位での受け入れも行っています。企業と連携をして行うことによって発信力も高まり、うきは市がワーケーションに適した場所ということを知っていただける機会になっていると思います。


―うきは市の人々にはどのように受け入れられていますか


最初は『なぜうきは市に?』といった反応もありましたが、実際に外から来た方たちと交流をすることにより、有意義な取り組みであることが徐々に伝わっていることを感じています。ワーケーションに来た方々にうきは市でのアクティビティを楽しんでいただくだけでなく、企業や団体の特色を体験できる市民向けのイベントを開催することなどによって互いに関係性の構築が進んでいると思います。


―今後の展望を教えてください


企業主導のワーケーションで来られた方からこれからは個人で来たいという相談を受けるなど、関係人口の創出に手ごたえを感じています。今後はさまざまな部署と連携しながら、ワーケーションをはじめとするさまざまな機会を通してうきは市に親しみや魅力を感じてもらえる人を増やし、移住・定住などにつなげていきたいと思っています。
 

初めての取り組みを通して市の魅力をアピール(朝倉市 担当者)

朝倉市役所 商工観光課 浅川華子さん、美佐紗雪梨さん(地域おこし協力隊)


―朝倉市のワーケーションの取り組みについて教えてください


企業単位でのワーケーションの受け入れは朝倉市にとって初めての試みでした。今回のプロジェクトのプランニングや実施を任されたのは、私たち地域おこし協力隊のメンバーです。県外や市外から朝倉市に協力隊として来て、実感しているまちの魅力をワーケーションに来た方にどうすれば伝わるのか話し合いながら進めてきました。


―実際にワーケーションを受け入れてみていかがでしたか


歴史ある城下町・秋月での伝統工芸、天然温泉、ワーケーションに適した施設などを体験していただくことで朝倉市の魅力を感じていただけたのではと感じています。今回は冬でしたが、春は秋月の桜、夏の原鶴温泉の鵜飼いや筑後川でのSUP、秋の紅葉など季節ごとの楽しみもあるのでまた違う時期にも足を運んでいただきたいと思います。今回を機に、朝倉市に興味をもっていただける企業や団体があれば積極的に受け入れていきたいです。
 


今回のワーケーションツアーで活用した施設はこちら

写真左)うきは市:FLATFORM UKIHA
福岡県うきは市浮羽町浮羽756

写真右)朝倉市:cuwano.
福岡県朝倉市甘木1824-4

関連記事では、ワーケーションツアーの様子を紹介しています。

関連記事:【体験記事】企業と連携するワーケーションを通して福岡県の魅力を発信
 

 

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