移住者インタビュー

LIFE STYLE 大牟田市

転勤のない一家団欒の暮らしを、福岡で。視野を広げれば、未経験の業種でもキャリアを活かせる場所は見つかります。

移住者DATA

Uターン

大牟田市 山下久則さん

Profile
山下久則さん(36歳)
Data
太宰府市出身。福岡県内の大学在学中に知り合った妻と、就職後に結婚。前職は全国規模の転勤が多く、約10年間で愛知・栃木・東京を転住。もともと福岡に戻りたいという希望があり、東京転勤を機に転職を前提としたUターンを模索。株式会社日立ハイテク九州へ転職を決め、同社が所在する大牟田市へ妻と2人の子どもと共に移住。
Work
医療関連装置メーカー勤務

暮らすなら福岡で。転勤生活の中で、そう考え続けていました。

インタビューを受ける山下久則さん

Q. 移住のきっかけを教えてください。

移住の理由は複数ありますが、大きなきっかけになったのは、前に勤めていた会社で東京に転勤になったことです。
遡りますが、結婚前は私が愛知、妻が広島で働いていました。そこで結婚を決めた時に妻が退職を申し出たのですが、彼女の会社が配慮して勤務地を愛知に合わせてくれたんです。その後、私が栃木に転勤になった時にも妻が合わせて転勤させてもらって。さらに私の転勤が愛知、東京と続いたことで、さすがに「もう無理」となり妻は退職しました。妻が企業に所属していないことで、世帯としては移住しやすい状態になったんです。福岡に帰りたいというのは、ずっと前から考えていましたし、就職してから10年ほど経って転勤ありきの生活を切り替えたいという気持ちもありました。
妻は兵庫県出身ですが、福岡の大学にいたため、もともと土地に対して親しみを持っていたこともあり、福岡への移住に抵抗はなかったようです。

Q. 現在のお勤め先にはどのように決められましたか?

もともと働いていた食品業界は転職が少ない業界で、中途採用の求人が少ないんです。そこで、食品業界にこだわらず広い意味で「製造業」での転職を考えて探しました。その結果、複数の企業から声をかけていただき、その中から現在勤めている「株式会社日立ハイテク九州」で働くことになりました。
株式会社日立ハイテク九州は、「株式会社日立ハイテクノロジーズ」が医用分析装置およびバイオ関連機器の製造拠点として設立した会社です。基本的に転勤もないですし、転職して成功だったと思います。

Q. 転職して、大変だったことはありましたか?

食品業界から医療関連装置メーカーへの転身ですから、物理・力学・電気系の用語や概念などはさっぱりわからなくて(笑)。ただ、本当に専門的な分野は、社内でも専門家が担当するので、私の職務は品質管理の汎用的な知識があればこなせます。もちろん勉強は必要ですが。
前職ではマーケティング、工場管理、内部監査など幅広い業務に携わっていました。その中で品質管理にかかわる業務も担当していたので、現在も問題なくスキルを活かすことができています。「ものづくり」の考え方は、根本は一緒なんですよね。

社内の専門家に学びながら、研鑽の毎日。
品質管理の基礎知識が異業種でも活きています。

通勤時間は5分。ほどよく都会ほどよく田舎で、バランスがいいのが大牟田市の魅力。

インタビューを受ける山下久則さん

Q. 移住後、ご家族の生活は変わりましたか。

退職していた妻も、大牟田市役所に再就職しました。私の転勤の心配がなくなったので、妻もここで腰を据えて働くことができたのが良かったと思います。
それから、愛知や栃木にいた時は、周囲に親戚など頼れる人がいませんでした。ここなら同じ県内の太宰府市に両親がいますし、頼れるのは心強いです。
子どもはまだ3歳と1歳半ですから、移住によって生活が変わるような年齢ではないですね。むしろ、これから大牟田市を故郷として育っていくんだろうなと思います。

Q. お住まいはどのように決められましたか?

転職に際して、会社が探してくれました。不動産関係の関連会社があるので、社宅をあっせんしてくれた形です。ちなみに、大牟田市には移住時に使用できる支援制度(※1)があるようですね。私自身はそのような経緯で、活用する機会がなかったのですが、調べた上でこれはいいな、と思いました。
今の住まいから職場までは車でわずか5分です。東京では満員電車で45分ほどかけて通勤していて、職場に着いたときにはすでにヘトヘトでしたから(笑)、通勤時間が短いのは本当にいいですね。ほどよく都会でほどよく田舎で、バランスがいい。大牟田市のいいところだと思っています。平日も退勤後に家族との時間がたっぷり取れますし。
両親が太宰府市にいて、祖母が熊本にいるんですが、私の住まいはちょうど両方の中間点なので、どちらへ行くにも便利ですね。
※1大牟田市UIJターン若者就職奨励金制度

恵まれた市営施設や、1万人でにぎわう「おおむた『大蛇山(だいじゃやま)』まつり」。大牟田市には家族みんなで出かけるスポットやイベントがいっぱい。

インタビューを受ける山下久則さん

Q. 休日はどのように過ごしていますか?

以前は一人で山を歩いてきのこ採りなどしていたんですが、今は子どもと遊ぶばかりです。子どもが小さいうちは、一人外出はなかなかできないでしょうね。
子どもがプール大好きなので、この夏は市営の延命プール(※2)に通いました。子ども用プールや滑り台があって遊びやすくて、利用料金が安いのにそこまで混み合わない(笑)。みやま市や八女市のプール施設まで車で足を延ばすこともありましたよ。近隣地域に行きやすいのも大牟田市の長所かな、と思います。大牟田市動物園(※3)にも3回くらい行きました。メディアにもよく取り上げられてますし、人気のスポットのようで、休日には動物園に向かう車で周囲が軽く渋滞するほどですね。市営プールもそうなんですが、家族みんなで出かけるには利用料金が安いのが本当に助かります。
大牟田市へ移って1年ほどになりますが、徐々に地域の催しや祭りにも参加しているところです。ここで一番大きなお祭りといえば「おおむた『大蛇山』まつり」(※4)ですね。今年は子どもを連れて、会社のみんなで1万人の総踊りに参加しました。祭り囃子の太鼓のリズムが特徴的で「ドーンドーンドーン、ドドンドーン」と繰り返し鳴るんですが、帰宅してからもずっと子どもが口ずさんでいて。すっかり大牟田っ子になったな、と思いました(笑)。
大牟田市で有名なお好み焼き屋の「高専ダゴ」(※5)なんかも、子どもがもう少し大きくなって、鉄板焼きが危なくない歳になったら行ってみようと思います。
※2大牟田市延命プール
※3大牟田市動物園
※4おおむた『大蛇山』まつり
※5高専ダゴ

異業種でも、これまでに培ったスキルを活かせる職場がある。少し考え方を転換すれば、意外に選択肢は広いと思います。

インタビューを受ける山下久則さん

Q. 夢や目標などはありますか?

今の仕事は基本的に転勤がないので、家を建てる計画をしています。休みのたびにハウスメーカーめぐりに子どもを付き合わせてしまいましたが、もうすぐ着工というところまでこぎつけました。家を建てる地区も職場から近くて、高速道路へのアクセスもよく便利なところです。小学校や買い物できる店が近いのも大きなポイントですね。非常に楽しみです。
持ち家の夢は叶いつつあるので、次の夢は「ゴルフで継続して100を切ること」でしょうか(笑)。移住後に同僚から勧められて始めた趣味なんですが、大牟田市は行きやすいゴルフ練習場が多いんですよね。自宅近くに24時間営業の練習場があって、ちょっと空いた時間に行けるんです。
転職すると「同期」という仲間がいなくなってしまうので、ゴルフを通じたコミュニケーションで新しい仲間を作れたのも良かったです。

インタビューを受ける山下久則さん

Q. 福岡への移住・定住を考える人へメッセージをお願いします。

移住を希望した時に、まず転職の問題を解決しなければならない方は少なくないと思います。これまでのキャリアを振り返って「これしかできない、他のことをやってない」と視野を狭めるのでなく、少し考え方を転換すれば自分のスキルを別の業種でも活かすことができます。そう考えると、意外に選択肢は広いと思いますね。
そうやって出会った今の職場には非常に満足しています。現在は、会社もどんどん業務規模を拡大していく発展過程にあるので、私も会社と一緒に成長していきたいと思います。

※当インタビューは、2018年9月26日に行われたものです。

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