移住者インタビュー

LIFE STYLE 大牟田市

30歳を目前に地元へ帰ることを決意。一度外に出たからこそ、大牟田の人のよさを実感する毎日です。

移住者DATA

Uターン

Profile
中川隆博さん(33歳)
Data
大牟田市出身。大学生時代は北九州市で過ごし、就職を機に東京へ。飲料メーカーのルートセールス担当として忙しく働く。30歳の時にUターンし、大牟田市の企業「オギハラ食品」に就職。趣味は小学生の頃から続けている野球。
Work
食品会社勤務

ずっと心の中にあった、地元への思い。30歳を目前に、Uターンを決意しました。

インタビューを受ける中川さん

Q. 移住のきっかけを教えてください。

飲料メーカーのルートセールス担当として、東京で働いていましたが、地元に帰りたいという気持ちがずっとありました。就職したばかりの頃は3カ月に1度、帰省していたくらい。全国に支社がある会社なので、きっと九州配属になるだろうと考えていたのが甘かったですね。九州に異動希望を出してみたのですが「もうちょっと東京で頑張ってみろ」と上司に言われて。小学校の時からずっと野球を続けていて、何事も中途半端に投げ出すことに抵抗があったので、それならここでやってやろう!と自分に言い聞かせて頑張っていました。でも、やっぱり福岡に戻りたいという気持ちがいつも心のどこかにあって。長男ですし、親の近くにいたいという思いも、年を重ねるにつれ、強くなっていきました。30歳を目前にした時、このままずるずると働いていてもだめだと思い、7年半働いた会社を辞める決意をしました。

準備なしの就職活動に大苦戦!大牟田市の面談会で理想の職場に出会えました。

インタビューを受ける中川さん

Q.Uターンするにあたり、不安だったのはどんなことですか?

やはり仕事のことが一番不安でした。移住先の仕事の目途がついてから、それまでの仕事を辞めるのが一般的なのでしょうが、前職ではその余裕がなく、仕事探しができませんでした。辞めた後、ハローワークや転職サイトに登録し、就職活動を始めたんです。福岡県内の営業職を中心に探してみると、面白そうだと思う仕事は割と多いなという印象でした。しかし、実際に応募してみると、企業側からの返事は自分の期待とはかけ離れていて…。1~2週間で30~40社に履歴書を送ったのですが、すべて不採用。今までやっていた仕事は営業職に直結しないんだとわかり、焦りを感じました。

Q.仕事はどうやって見つけましたか?

大牟田市のハローワークで仕事を探していた時に、「大牟田地域企業合同面談会」のチラシを見つけたんです。毎年1月に行われる、大牟田市にある製造業の企業を中心に20~30社ほどが参加する面談会です。「これしかない!」と意気込み参加しました。第一志望である高菜漬けメーカー「オギハラ食品」の説明を聞いた時、大牟田市から全国へと展開している点にとても魅力を感じました。地元に戻ってからも、広い視野を持てる仕事をしたいと思っていたので、まさに理想の企業でした。その日の面談で一次試験を通過し、後日行われた二次試験を経て採用が決まりました。仕事を辞めてから3カ月。やっと福岡での仕事が決まり、ほっとしました。

大牟田から全国へ展開する会社で、やりがいを感じながら前向きに働いています。

Q.現在の仕事について教えてください。

高菜漬けメーカー「オギハラ食品」の営業担当として働いています。オギハラ食品は100年以上の歴史をもち、国内に流通する高菜漬けのトップシェアを占める企業です。取引はスーパーなどの小売業や問屋、飲食系の会社など、対企業が中心。前職では対個人の取引が多かったので、勝手も違います。一からのスタートだったのですが、自社商品のこと、得意先のことなど上司が丁寧に教えてくれたのがありがたかったです。最近になって、やっと取引先との関係を築く第一歩を踏み出せた気がしています。
入社して約2年半ですが、すごく前向きな気持ちで働くことができています。会社に行きたくないと思うことも一度もありませんし、毎日、「今日も頑張ろう!」という気持ちで働ける環境に感謝しています。65歳の定年を迎えるまで勤めあげるつもりです。

九州・中国・四国エリアの営業を担当。生産計画や製造計画などの業務も行っています。
高菜漬け商品を手にする中川さん。自分で考えた食べ方をスーパーのバイヤーに提案することも。

Q.移住や就職に際して、利用した制度などはありますか?

私は特に利用した制度はありません。ただ、2016年9月から「大牟田市UIJターン若者就職奨励金制度」という大牟田市への移住支援がスタートしています。もう少し早く始まっていれば私も応募したのですが(笑)。これから移住される方にはとてもいい制度だと思います。

平日も自分の時間を持てるように。仲間とのスポーツを楽しんでいます。

Q.普段の生活はどう変わりましたか?

前職では朝から晩までかなりハードに働いていて、仕事がある日はプライベートの時間は持てませんでした。今の職場だと18時には帰ることができるので、最初の頃は明るいうちに帰っていいの?と思ったりもしました。最近は、仕事終わりに友人が指導しているトレーニングジムで汗を流したりして過ごしています。平日にもこういう時間の使い方ができるのはうれしいですね。土曜、日曜、祝日は基本的に休みです。地元の野球チームに入っているのでその練習や試合をしたり、ゴルフやドライブも楽しんでいます。

野球の試合で訪れる「延命球場」は、小さい頃から何度も足を運んだ思い出の場所。
野球チームでのポジションはキャッチャー。キャプテンとして仲間を率いています。

Q.暮らしていて不便に思うことはありますか?

私は大牟田市で育っているので、不便だと思うことはありません。これはUターン者だからかもしれませんが。帰って来た時にほっとしたので、都会で過ごすよりも、この土地が自分には合っているのかなと思います。仕事の賃金は東京にいた頃よりも減ることは確実だったので、少し気になりましたが、実際に生活してみるとある分で暮らせるものです。今、一人暮らしをしているのは2DKのマンションですが、東京に住んでいる友人に家賃を教えると驚かれますね。そういう物価も違うので、収入面だけでは東京と大牟田を単純に比べられないなと思いました。

帰って来たからこそ分かる、大牟田の人のよさ。きっと外から来た人も輪が広がるはず。

インタビューを受ける中川さん

Q.帰って来てよかったと思うのはどんな時ですか?

やはり、大牟田は「人」がいいなと思う時です。この移住者インタビューで、地域おこし協力隊の阿部さんも言われていましたが、まさにその通りだと思いますし、他県出身の方もそう感じてくれるのがうれしいですね。私は地元を12年間離れていたのですが、昔と変わらず接してくれる友人が多く、とてもありがたいです。大牟田は石炭で栄えた時に、たくさんの人を受け入れた経験があるからか、人と人を繋げようとする気持ちを持っている人が多いというか、新しく来た人にも「前から仲間やん?」みたいな雰囲気があり、関係性がオープンです。私はUターンですが、これまでに大牟田にゆかりがなかった方が住んでも、きっとすぐに輪が広がっていくのではないでしょうか。これは、一時の帰省ではなく、移住したから気づいたことだと思います。

Q.福岡県に移住を考えている人にメッセージをお願いします。

私のように30歳前後で移住する方へのメッセージになりますが、やはり仕事は重要です。私は何も決めずに帰って来てしまったので大変でした。できる限りのことは移住前にしておいたほうがいいと思います。就職活動が難しいと思うこともあるかもしれませんが、動いていればきっと縁があるはずです。福岡県や市町村が実施している支援制度をよく調べて、利用できるものは利用したほうがいいと思います。

※当インタビューは、2017年10月13日に行われたものです。

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