ハタラク×フクオカ

ワーケーションを機に事業所を設置し、新プロジェクトが始動「パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社」

​ワーケーションを機に事業所を設置し、新プロジェクトが始動

2023.11.10

パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社(以下、パーソルワークスイッチコンサルティング)
野原様(福岡事業所 コンサルタント)
竹下様(東京本社 執行役員)
小泉様(福岡事業所 コンサルタント)
森様(福岡事業所 インターン)
 
――はじめに、「パーソルワークスイッチコンサルティング」の事業内容を教えてください。
 
竹下様 当社は「パーソルプロセス&テクノロジー株式会社」のワークスイッチコンサルティング事業部が2023年10月に分社化してできた会社です。さまざまな人材サービスを手がける「パーソル」グループにおける“はたらき方改革の専門家集団”と思っていただければわかりやすいかもしれません。業界を問わず従業員1,000名以上規模のクライアントに対し、テクノロジーを活用した生産性向上のソリューションや人材育成プログラムを提供しています。

また、仕事をする場所に縛られなくなったここ数年の流れに合わせて「地方創生推進プロジェクト」を立ち上げ、地方に住みながら首都圏で行われている案件に参画できる仕組み作りを推進しています。

――福岡県に拠点を設置した経緯を教えてください。
 
竹下様 地方創生の取り組みを始めるにあたって、まずは私たちスタッフが地方から東京とやり取りしながら「はたらく」ということを体験してみようということになり、2022年の9月頃、ワークスイッチコンサルティング事業部でワーケーションの実証実験を行いました。福岡市西区今宿の海辺にあるシェアオフィス「SALT(ソルト)」を拠点とし、メンバーやマネージャー、ゼネラルマネージャーなど各ポジションから社員6名が参加する約1カ月のワーケーションでした。私もメンバーの1人として実際に働いてみたところ、コロナ禍でリモートワークが中心になっていたこともあり、仕事への支障はまったくなかったんです。東京にいなくても仕事は成り立つということが実証され、このプロジェクトを進めることが決まりました。


――どのような理由から福岡県を選びましたか?
 
小泉様 私は地方で「はたらく」ことに興味があったので、部署内でワーケーションの公募があった時にすぐに応募しました。ワーケーションの目的として、場所にとらわれない「はたらき方」の実証に加え、地域課題を明らかにして我々のビジネスとして貢献できそうなことの検討というミッションもあり、私はそれを考えてみたいと思って参加しました。

竹下様 私自身が福岡県出身なので、地元を盛り上げたいという気持ちがありました。そしてワーケーションをするなら、心がときめく場所がいいなと思って。海が好きなのでオーシャンビューのシェアオフィスを探していたところ「SALT」を見つけました。また今後は地方創生に携り、ゆくゆくは海外も視野に入れていきたいという展望がある当社にとって、アジアをはじめとする世界と繋がる地方都市の福岡は最適な場所だと考えました。今後は、私たちのビジネスモデルを福岡から全国へ、そして世界へと発信する拠点にしていきたいと思っています。

――ワーケーションから事業所設置へと発展した経緯を教えてください。
 
竹下様 福岡市今宿でのワーケーションを通して「SALT」が運営を手がける古賀市のインキュベーション(新たなビジネスの創出、新規創業の支援)施設「快生館」や古賀市との繋がりができました。古賀市が抱える将来的な地域活力の低下や人口減少などの課題を聞き、私たちがテクノロジーによって生産性を上げていく仕組みを古賀市に提案したところ、「本当に一緒にやっていくならまず古賀に進出してほしい」という話があり、小泉さんが「ぜひ行きたい」と手を挙げたんです。

小泉様 ワーケーションに参加したことで福岡から離れたくなくなっていたんですよね。ゆったりとした雰囲気の古賀市もいいなと感じていましたし、「快生館」も気に入っていたので、ここで新しいことを始めるのは楽しそうだと思いました。その後、古賀市とのプロジェクトが決定したので、古賀市に移住してきました。
 
 
――古賀市で行っている事業について教えてください。
 
竹下様 小泉さんが福岡事業所の担当者として赴任し、古賀市との「地方創生推進プロジェクト」が2023年4月にスタートしました。私たちが行っているのは、古賀市に住む方々の生涯年収を上げること、そして古賀市に住む学生が卒業後も別地域に行くことなくここで活躍してもらうことなどの取り組みです。具体的には、まずは古賀市に住む方々をターゲットに、人材育成プログラムの無償提供を行っています。研修を通してテクノロジーのノウハウを身に付けた方々に「パーソル」グループから案件を提供し、活躍してもらうことで報酬を上げていくということを目標にしています。市の広報誌などでの公募により6名が選ばれ、2023年10月から研修が始まりました。
 
小泉様 研修のテーマは、企業向けの人事基幹システムの設定や検証のスキル習得です。現在、老朽化したITシステムのためにさまざまな損失が起きる「2025年の崖」が注目されていますが、その問題を解消するためのシステムのバージョンアップや新規導入に向けての人材が不足しています。そういった層を地方でしっかりと育てて、東京の案件に地方にいながら参画していただくことを目指しています。そのほかに大学生向けのインターンシップも行っています。手伝ってもらっているインターン生の森さんに大学生の視点からの意見をもらいながら、企画や運営を進めています。

野原様 私は現地採用スタッフとして2023年に入社しました。小泉さんと仕事を分担しつつ、主にインターンシップを担当しています。当社のようなコンサルティングの業界は首都圏限定のイメージですが、九州に残りたいという思いをもつ学生に、私たちと同じように「はたらく」ことができるという新しい選択肢に気づいてもらい、魅力を伝えられるように取り組んでいます。

 
――事業の今後の展望について教えてください。
 
竹下様 DX人材育成からの雇用創出という取り組みは私たちにとって初の試みですが、興味をもってくださる自治体も多く、既にお声がけもいただいています。福岡県を皮切りに、この企画を全国に広げていくことができればいいですね。

野原様 そして私たちが行っている取り組みを、もっと多くの人に関心をもっていただけるように周知していきたいですね。古賀市で行っていることも、まだまだ地元の方々に届け切れていない部分があると思います。「パーソル」と一緒に働いていただくことで、その方にも私たちにも利益が生まれ、地域への還元へと繋がるようなスキームをしっかり構築していきたいと思います。

――「はたらく」場所として環境はいかがですか。
 
小泉様 私は「快生館」が好きなので、ほぼ毎日事務所に来て働いています。自然に囲まれた環境が心地よくて、たぶんほかの誰よりもこの場所にいると思います(笑)。当社で個室を借りているのですが、いろんな人と交流するのが好きなので共有スペースで仕事をすることも多いですね。「快生館」には宿泊設備もあるので企業の研修が行われていたり、ゲスト利用の方と出会ったり。普段の業務だけでは関わることがない業種の方たちと話ができるのも面白いです。

野原様 私は糸島市に住んでいてリモートワークが中心です。小泉さんとの打ち合わせやアイデア出しなど、対面のほうが話を進めやすいという時にこちらに出てきて働いています。今のところその勤務体制に支障はないのですが、こちらの環境もすごくいいので出勤を増やそうかなと思っています。

小泉様 ぜひぜひ来てください。本当にいいですよ、温泉もあるし。
 
 
 
 
 

 

すっかりなじんだ福岡でこのまま仕事を続けていきたい


――移住して感じた福岡県の魅力を教えてください。
 
小泉様 都会と自然豊かな場所がコンパクトにまとまっているところが気に入っています。JR博多駅から電車に乗れば、20分ちょっとでのどかな古賀駅に到着します。東京だったら電車に20分乗ったとしてもまだまだ都会の風景が広がっています。古賀方面だけでなく、西に行っても南に行っても同じようにちょっと移動すれば自然溢れる土地に行けるのがいいですね。

私は東京で生まれ育ち、都会の環境に何も疑問を持たずに生きてきました。その価値観が変わったのは大学生の頃、全国のいろんな地方を訪れたことがきっかけです。当たり前に暮らしていた東京とは違うゆったりと雰囲気を感じる地方に触れ、マリンスポーツやアウトドアが好きな自分には地方での暮らしが合っているのではないかと思ったんです。なので自ら進んで福岡に来ましたし、自然に囲まれた古賀市の環境にとても満足しています。心身的にも、今の生活の方が、明らかに充足感がありますね。
 
――仕事への意識の変化はありましたか。

小泉様 東京で働いていた時は、これが本当に自分のやりたいことなのかと自問自答しながら仕事を淡々とこなしているような状況だったんです。あまり面白みを感じられないなかで今後のことを考えていた時に、このプロジェクトの話があったのは私にとってとてもいいタイミングでした。今は、野原さんと一緒にプロジェクトを動かしているという実感があります。

野原様 基本的には2人なので、考えてもなかなかアイデアが出ない時もありますけどね(笑)。そういう時には竹下さんやマーケティングメンバーに相談して、模索しつつやっています。そういった面はやりがいでもあり、大変なところでもあります。

小泉様 そうそう、うまくいかない時は一緒に落ち込みますよね(笑)。でも、以前に比べて仕事へのモチベーションはすごく上がりました。

――ライフスタイルの変化はありましたか。

小泉様 趣味のアウトドアのアクティビティをますます楽しむようになりました。阿蘇でツーリングをしたり、糸島にドライブに出かけたり、暖かい時期になったら鹿児島までバイクで行くことも計画しています。1~2時間で行ける場所に面白いところがたくさんあって楽しいですね。

竹下様 東京本社に出張で来ても、すぐに福岡に帰るんですよ。「もう帰るの?」ってみんなに言われています(笑)。

小泉様 すっかり古賀市になじんで、羽田空港から東京駅へ向かう約40分の電車にも耐えられなくなってきています(笑)。東京にいた頃は1時間30分くらいかけて電車通勤していたなんてもはや考えられないです。今は自宅からここまで10分くらいなので。私にとってはこちらのほうが楽しいことが多いので、すぐに帰っちゃいますね。

――暮らしのなかで地域との関わりはありますか。

小泉様 趣味のウィンドサーフィンを通じてショップの方と仲良くなったり、コワーキングスペースで出会った方といろいろな繋がりが生まれたりしています。もともと人とコミュニケーションを取るのが好きなので、コミュニティの広がりを感じています。

――これからも福岡県で「はたらく」予定ですか。

小泉様 東京に帰る気はないですね(笑)。ほかの場所での事業展開の可能性もありますが、私自身はこの場所をすごく気に入っているので、福岡県や古賀市で仕事を続けていくことを希望しています。

――福岡県への移住・定住や、起業・ビジネス進出を考えている方へのメッセージをお願いします。

竹下様 まず福岡に来て、魅力を体験して欲しいです。住みやすいし、食べ物がおいしい。さまざまな場所への交通アクセスがよく、福岡県は本当に魅力溢れる土地です。企業にとっても進出しやすい場所だと思います。当社としても福岡を技術開発の拠点としていきたいと考えているので、共同開発などができる企業が進出してくれるとうれしいですね。

小泉様 福岡市の「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」、北九州市の「スーパーシティ構想」など地域におけるさまざまなプロジェクトが進行している福岡県はこれからもっと盛り上がっていく段階にあると思います。そのタイミングに個人や企業で参入していくことは、きっと価値が高いものになるのではないでしょうか。いろいろなプレイヤーが集まることで、これからもっともっと福岡が面白くなっていく絶好のタイミングだと思います。

野原様 社員の立場として話すと、ぜひ企業の方々には福岡での採用を増やして欲しいですね。都会と郊外が近い福岡では両方のいいとこどりができ、生活コストも安いのできっと社員の方々の暮らしが充実すると思います。特に年齢を重ねてライフステージが変わるにつれ、郊外のよさを感じられるようになるはずです。私も以前は東京で働いていましたが、家族をもった今は福岡での生活に満足しています。
 
 

パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社が入居しているオフィスはこちら

「快生館」
https://kaiseikan.info/
住所:福岡県古賀市薬王寺95

 
ページトップ
へ戻る

ふくおかよかとこ移住相談センター

福岡窓口

〒810-0001 福岡市中央区天神1-4-2
エルガーラオフィス12階(福岡県若者就職支援センター内)
TEL・FAX:092-712-2325
営業時間:10:00~18:00(平日) 10:00~17:00(土日祝日)
※年末年始は休業

東京窓口

〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1
東京交通会館8階(ふるさと回帰支援センター内)
TEL・FAX:03-6273-4048
営業時間:10:00~18:00
※月曜、祝日、盆、年末年始は休業

Copyright ©Fukuoka Prefecture All rights reserved.