Uターン
- Profile
- 野村亮介さん(38歳)
- Data
- 水巻町出身。東京で15年ほど生活したのちにUターン。現在は、中間市内にある祖母の家で暮らしながら美容室を営む。趣味はサーフィン。
- Work
- 「Brown Bunny Hair」を経営
Q. 移住のきっかけを教えてください。
美容師になりたいと思ったときから、東京への憧れがありました。19歳で東京の美容学校に入学し、そのまま向こうの美容室に就職。東京で15年くらい生活しましたが、地元に戻ってきたのは親の存在が大きかったです。20歳後半になった頃から、会うたびに親から「そろそろこっちに帰ってきたら?」と言われるようになったんです。長男だし、いずれはそうしようと思っていたのですが、帰ったら帰ったで今度は「はやく結婚しなさい」と言われるように(笑)。現在は中間市で、親や姉夫婦と一緒に暮らしています。年に1~2回は家族と旅行に出かけていて、今年のシルバーウィークは宮崎、お盆には沖縄に行きました。東京に住んでいた頃は、帰省するだけであまり一緒に旅行できていなかったのでよかったです。
Q. 仕事の不安はありませんでしたか?
それはかなりありました。まったくコネがなかったので、インターネットで就職先を探したり、実際にお店を見学させてもらったりもしました。結局、小倉の美容室で3年半くらい働いて独立。まさか、こんなに早く自分のお店を持つとは思っていませんでした。両親から「地元の近くにいい物件があるよ」と教えてもらったのがきっかけで、そこから話がどんどん進んでいったんです。このあたりは美容室が多いので心配でしたが、お客さんに家族の方を紹介してもらうなど、地域の皆さんにはとてもよくしていただいています。東京よりも経営する費用が安いし、生活するうえでも家族や友達がいて、車も持ちやすい。結果的に戻ってきて正解でした。
Q. 中間市の魅力について教えてください。
生まれは水巻町ですが、祖母の家が中間市なので子どもの頃は毎週のように遊びに行っていました。だからとてもなじみのある街なんです。当時と比べて街の雰囲気はあまり変わっていませんが、わざわざ福岡市内や小倉からお客さんが来る雑貨屋さんや、お洒落でおいしいパン屋さんなど、素敵なお店が増えましたね。生活して気付いたのは、皆さんがとてもフレンドリーだということ。東京だと隣の知らない人に挨拶をしてもなかなか反応がなかったのですが、こちらだと笑顔で返ってくるんですよ。また、決して都会ではありませんが、逆に自然が豊かで気に入っています。お店から、ちょうど夕日が見えるんですよ。東京はビルが多いから、お店からそんな光景を眺められるなんて信じられませんでした。感動のあまりスマホで撮影しました(笑)。
Q.生活スタイルに変化はありましたか?
休日の過ごし方が、かなり変わりました。東京にいる頃は日々の生活に追われて、四季を感じたり、朝日や夕日、星を見たりする余裕がなかったんです。休日もウィンドウショッピングばかりで、たまに公園に食べ物を持って行き雑誌を読むくらい。でも、こっちに戻って来てからは、まだ本当下手なんですけどサーフィンを始めて、岡垣や若松、さらには宮崎の海にも足を延ばすようになりました。朝5時に起きて行くこともあるんですよ。東京では疲れ果てて休日は夕方まで寝ていたので、その頃からはとても考えられませんね(笑)。また、昨日は1人で登山をしました。かなり久しぶりだったのでちょっとしんどかったですが、景色がきれいで楽しかったです。何でもそろう東京に慣れていたから退屈かもしれないと思っていたのですが、中身の詰まった生活ができています。
Q. 今後やってみたいことはありますか?
できればこの街で、住居を兼ねたお店を出したいです。結婚して、もしも奥さんが同じ美容師だったら一緒に働けて楽しいでしょうね。また、今まで学んだことを下の世代に教えて育てていきたいです。今はオープンしたばかりで軌道に乗せるので精いっぱいですが、いずれはボランティア活動にも取り組んでいきたいですね。趣味では、サイクリングもやりたいです。既に自転車を買っていますが、お店が忙しくてまだあまり乗れていません・・・(笑)。
Q. 最後に福岡の魅力を教えてください。
転勤族の方に「今まで住んだ場所で、どこが一番住みやすかったですか?」と聞いたら、福岡と答える方が多いんですよ。理由は、ご飯がおいしいし人が温かいから。それは、僕も住んでみてとても実感しています。中間市に関して言えば、福岡市内に近くて便利だし、何より自然がたくさんある。また、遠賀川水源地ポンプ室は、世界遺産に登録されて大きな注目を集めています。何でもそろう都会も魅力ですが、毎日追われながら生活するのではなく、四季を感じられるような生活を大切にしてみるのもいいですよ。
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※当インタビューは、2015年10月19日に行われたものです。
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