移住者インタビュー

特別版 ゴリけんさん・パラシュート部隊さん

突然決まった福岡移住から15年。
なじみになじんで、今や福岡を代表する芸人に!

移住者DATA

ターン

Jターン

Profile
ゴリけんさん(47歳)
パラシュート部隊 斉藤優さん(42歳)
パラシュート部隊 矢野ペペさん(41歳)
Data
ゴリけんさん…熊本県八代市日奈久出身。福岡大学を卒業後、大阪のお笑い芸人養成所へ。その後、東京に活動の場を移す。2006年、所属するワタナベエンターテインメント九州事業本部の立ち上げに合わせて福岡市に移住。2児の父。

パラシュート部隊…大阪府豊中市出身の斉藤優さん、矢野ペペさんが1999年に結成したお笑いコンビ。東京を拠点に活動していたが、2006年にゴリけんさんと同様に福岡へ移住。斉藤さんは高校生の娘、矢野さんは1児の父。
Work
お笑い芸人
福岡を拠点に活動を行う、お笑い芸人のゴリけんさんと、パラシュート部隊のお二人。福岡での実績を着実に積み重ね、今やTVで見ない日はないほどの人気者となっています。また2020年9月には、福岡県が設立した「ふくおかファンクラブ」のアンバサダーに就任!そこで福岡への移住者でもある3人に、移住が決まった時のエピソードや福岡の暮らしやすさ、子育てなどに関するお話を伺いました。

「人生を変えるチャンスかもしれない」
福岡での芸能活動にチャレンジすることを決意

Q. 福岡に住むことが決まった時はどういう気持ちでしたか?

ゴリけん)僕は熊本出身で、大学時代は福岡で過ごしました。お笑いのスターをめざして大阪や東京へ出て行ったので、決まった時は「ちょっと待ってくださいよ」という感じでした。前例もなかったですし。福岡に友達がたくさんいるんですが、みんな「ダメで帰って来たんやな」という感じで、夢破れて帰ってきた人のように迎えられました(笑)。「福岡でやる」って言っても誰も信じてくれなかったですね。

斉藤)27歳の時でしたね。元々は九州に支社を作って、そこにゴリけんさんだけが行くって聞いていて。送別会で涙を流した2週間後に、マネージャーから「ゴリけん一人じゃ弱い」って言われて(笑)、戦力補強のためということで急遽、僕らも行くことになったんです。まさに青天の霹靂。九州は学園祭の仕事で1回行ったことがあるだけだったので、未開の地に行くような感じでした。ラーメンがおいしいくらいの印象しかなくて。ちょっと怖かったですが、子どももいたし、人生を変えるチャンスかもしれないと思ってチャレンジしようかなと思いました。会社は「どっちでもいいよ」という様子だったんですが、すぐに「行かせてください」と言いましたね。嫁からも特に反対されなかったのでスムーズでした。

矢野)僕も大体一緒ですね。ほとんど行ったことのない土地で…。

ゴリけん)彼からは言いにくいかと思うんですけど、パラシュート部隊がコンビで事務所に呼ばれて、福岡に行くか行かないかの話をした時に、斉藤は「行きます」って言ったけど、矢野は渋ったんですよ。

斉藤)僕は嫁と子どもがいたので、子育ての問題もあるし、選択の自由があったんです。でも僕はすぐに「行きます」って言って、矢野は「ちょっと考えさせてもらって…」って言う途中で、「てめえには聞いてないんだよ」って食い気味に黙らされて。矢野に関しては結構強制的に来ました(笑)。

ゴリけん)僕たちの九州異動って、当時のお笑い芸人だったらみんな知っているくらい有名なんです。その頃は「あいつら飛ばされてかわいそうやな」みたいな感じで。今は自ら進んでやってくる人もいますが、当時はそんな雰囲気ではなかったですね。その頃は“住みやすいまち”なんて言われてなかったですし。僕らがアンバサダーになってからですよね、そんな話が出たのは!

矢野)いや、去年の9月に就任したばかりだから(笑)。

プ都会も自然もすぐそばにある恵まれた環境
子育てのしやすさはトップクラス

Q. 移住してよかったことはどんなことですか?

斉藤)やっぱり子育て面がよかったと思います。移住した当時、1歳だった娘も今は高校生。育ちはずっと福岡なので、なかなか濃いめの博多弁を使ってて(笑)。僕は本当に「福岡の人」になりたいと思っているので、ちょっとうれしいんです。福岡はトップクラスに子育てしやすいんじゃないでしょうか。よく言いますが、都会の遊びも自然の遊びもあるし。東京で子どもを育てるって考えた時に、お金の面で僕はたぶん無理だったと思うんですよ、いろんな話を聞いていると。家賃、食費とか全部高いじゃないですか。駐車場も…。車も持てなかったでしょうし。だからお金の面でも優しいですね。あと聞いたことがあるんですが、福岡は教育もしっかりしていて、公立・私立関係なく優秀な先生が多いと。

ゴリけん)僕も似たようなものですけど、東京と比べるとごちゃごちゃしていないし、福岡は海もあるし、野球に行こうと思えばすぐ近くにあるし、映画、科学館、動物園、公園…。子どもたちが遊べる場所がたくさんありますよね。東京だと電車に乗って行かなきゃいけないっていうのがありますけど、ここなら基本的に自転車で行ける距離にある。エンターテインメントも一流のものが観られますし。アーティストのライブも博多座での芝居も。そういうところもいいですよね。

矢野)僕が一番びっくりしたのは家賃ですね。東京から福岡にやってきて。本当に半分くらい。東京では1Kで9万8000円の家に住んでいたんですが、2DKで6万円いくらだから。「安っ!」と思いましたね。最初はゴリさんと一緒に住んでいたので、2人で6万ですよ。しかも天神から4駅の西新。東京でいうと目黒、世田谷くらいの感覚なのに。それときれいな海が近くにある!大阪出身で東京に住んでいたので、これまでは電車に乗ってがんばって行った海がそんなにきれいじゃなかったんですよ。

斉藤)だから最初僕ら、百道の海を見て感動したんです。「めちゃくちゃきれいな海だな~」って。南の島の海くらいの感じで。福岡の人からすると「もっときれいなところがある」って思うんですよね?でも僕らは百道がもう最高にきれいだと思った。

矢野)ゴリさんに連れて行ってもらった芥屋(糸島市)の海のきれいさにまたびっくりしましたね。あと、いい感じの規模の公園があるのもいいです。大濠公園が一番のメインですが、僕の家の周りには5個くらいしっかりした公園があって、そこで友達ができたりしているので、地域として子どもを育てやすいですね。

完璧な接待プランあり!福岡が誇るグルメ環境に満足

Q. 移住して感じた、福岡のいいところを教えてください。

ゴリけん)ベタですが、ごはんがうまいですね。最初は東京にも福岡にもある大手チェーン店のお刺身も「あれ、なんか違うな?」って。「仕入れ先が違うんじゃないか」っていう話をしたくらい、おいしく感じたんです。安いお店でもおいしい。東京に行くと「高いな~」と思いますね。

斉藤)東京は家賃も高いし、しょうがないですけどね。その点、福岡はバランスがいいからおいしいんですよね。海の近さとか、家賃、人の多さ。全部ちょうどいいからそりゃおいしいですよね。東京から先輩とか後輩とかが来るんですけど、それってみんな福岡に来たいから「福岡の仕事入れてくれ」って言うんですよね。夜に居酒屋行って屋台へ、そして中洲に行って、みたいな。仕事が終わった後のことが楽しすぎてみんな仕事入れてくれって。そうすると江戸のスーパースターたちがいっぱい来て、我々の仕事が追いやられるっていう。だからあまり福岡を勧めるのはやめようかなって思ってます(笑)。

矢野)東京の芸人は2泊で来るよね。

斉藤)僕らには完璧な接待プランがあるから。ランチ、夕飯、夜…。東京芸人にとっては福岡に来る日はスペシャルデイなんですよ。

ゴリけん)僕らにとってはエブリデイやけど(笑)。「この刺盛、いくらだと思います?」っていう会話を何度したか。それがうれしいんですけどね。

じっくり深く付き合うのが福岡の人間関係のカギ

Q. 移住者が福岡になじむコツを教えてください。

矢野)行きつけのお店を作った方がいいかもしれませんね。居酒屋じゃなくても、八百屋さん、パン屋さんでも。僕の家は商店街が近いんですけど、個人店が多いんです。行くうちに仲良くなって、それが広がっていくんですよね。

ゴリけん)僕が大阪や東京に住んできた経験からすると、福岡の人は最初はフランクというより、どちらかというとシャイな人が多い印象ですね。そのかわり、時間をかけて心を開けたら深い付き合いになるという感じです。大阪の人は浅く広くという感じで、初対面でも「おう、今日飲みに行こうか」ってなるけど、福岡はそういう感じではないなと。でもそこで諦めずにこじ開けて行けば、屋台や店のマスターも、最初ちょっと無愛想に感じる人もいるけれど、しゃべっていたら「優しいんだ」って。

斉藤)他県から来ると、より分かるのかも。住んでるみんなはもう仲良くなっちゃってるから。最初ちょっと無愛想とまではいかなくても、静かだし全然しゃべってくれないから「嫌われてるのかな」って。でも意気投合して扉が開いたらガバガバですよ(笑)。

ゴルフや剣道で体を動かし、プライベートの時間も充実
今後の野望は、福岡を日本の首都にすること(笑)!

Q. プライベートで変わったのはどんな点ですか?

斉藤)僕と矢野はゴルフを始めました。博多華丸さんに「福岡は酒とゴルフ」って言われて(笑)。家賃もですが、ゴルフの安さも驚きました。それとゴルフ場までの近さ。

矢野)東京から来た人と一緒に行くと驚かれますね。「もう着いた?」って。打ちっぱなしの値段も、東京は1球打つのに福岡の3倍くらいするらしく、丁寧に打つって聞きました。

斉藤)だから東京の人は上手いっていう説も(笑)。ゴルフで人脈も広がって、TV業界以外の知り合いも増えました。同世代の人も多いですね。

ゴリけん)僕は2人のゴルフのような感覚で、剣道をまた始めました。大学までやっていたので知り合いもいますし、福岡は剣道が盛んなので新しく参加する人にウェルカムな雰囲気なんです。東京にいた頃は余裕がなく、剣道をするっていう発想もなかったですね。今はコロナの影響で難しいのですが、以前は仕事が終わった後によく稽古していました。

Q. これからどんな風に暮らしていきたいですか。

斉藤)一番は安定した収入ですね(笑)。福岡に居ながら全国の人が観てくれて、福岡に来たいと思ってもらえるような仕事をしていきたいです。

ゴリけん)「福岡で作る番組が全国区になるように」と夢見てがんばってきて、ついこの間「ゴリパラ見聞録」(テレビ西日本)がフジテレビで放送されたのもうれしかったです。なかなかないことなんですよ、東京のキー局で地方局の番組が放送されるのは。僕らが福岡に来た15年前は“都落ち”みたいなことも言われましたが、今では東京の人たちも福岡で働くことに興味を持っているのをすごく感じます。

矢野)“フクオカンドリーム”を叶えたいと思っている芸人も多いと思いますよ。

斉藤)そして、僕らみたいな芸人だけじゃなく、福岡を拠点にする会社も増えてくると思います。

ゴリけん)日本の首都となるタイミングを見届けられるかな~(笑)。

斉藤)野望は遷都です!

お気に入りスポット

西新中央商店街(斉藤さん)

斉藤)15年前に近くに引っ越してきて、それから1回もこのエリアを出ていません。日本でも有数の活気のある商店街だと思います。両脇では飽き足らず、道の真ん中にリヤカー部隊まで。飲食店や八百屋さん、美容院とか行きつけがたくさんありますね。温かみと利便性を兼ね備えた福岡が誇る最高の商店街です。

ベイサイドプレイス(ゴリけんさん)

ゴリけん)ゴリパラの最初のイベントを行った思い出の場所です。3,000人くらいが集まってくれてうれしかったですね。大学生の時には観覧車やイルミネーションが有名なおしゃれスポットで、よく来ていました。今は、「ミルキーウェイ」という屋内の遊戯施設に子供を連れてよく行っています。中には寿司バイキングとかもあったりして、子どもを連れて行くととてもよろこびます。その後に「波葉の湯」に寄って帰るっていうのが定番ですね。思い出の場所であり、現役バリバリに利用している場所でもあります。

大濠公園(矢野さん)

矢野)福岡市民の憩いの場としておなじみですね。僕らは福岡のTV番組の企画でホノルルマラソンに挑戦したことがあって。その時、練習をしていたのが大濠公園です。その後はしばらく休んでいたんですが、最近またよく走っています。1周約2kmのジョギングロードはゴムチップ舗装が膝に優しくて最高なんですよ。園内の児童公園にはありとあらゆる遊具があって、娘とよく一緒に来ています。天神まで2駅のところにこんな大きな公園があると、子育てもしやすいですし、住みやすさに繋がると思います。

冷泉公園(3人)

斉藤)2009年に始まった僕らの番組「ゴリパラ見聞録」で、最初にインタビューをして、行先を決めるあみだくじをする場所です。ここに“キッズ”と呼んでいるファンが集まってくれるんです。

矢野)何百人という方が来てくれていたんです。(※現在はコロナウイルスの影響で冷泉公園での撮影は休止)

ゴリけん)それ以外にも、春先には桜が咲いてお花見スポットであったり。子どもたちの遊び場になってますね。

矢野)ロケが終わったらお子さん連れの方が遊んで帰ったり。

ゴリけん)この辺り、名店も多いんですよ。水炊きのお店があったり。

矢野)おいしいカレー屋さんも。

ゴリけん)すぐそこは商店街だし、博多座も近い。やっぱりいい場所なんだよなあ。

※当インタビューは、2021年1月に行われたものです。

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